卒団式のスライドショーは今や定番。そして、一番盛り上がるポイントでもあります。
わたしも実際に「卒団式のスライドショー」を作成し、上映しました。
そこで、実際に作ってみたからこそわかる写真撮影や動画撮影のポイントを紹介したいと思います。
はじめに、卒団式のスライドショーとは
はじめに、卒団式のスライドショーについて説明します。
スポーツ少年団の卒団(6年生)の時には、小学校の卒業式のような「卒団式」を行います。団体によって、式の内容は多少の違いはありますが在団生が卒団生を送る会で卒団生の親も参加することがほとんどです。
スポ少の卒団式とは
わたしが所属しているスポ少は2団体あり、それぞれ卒団式に運営側として参加しました。
卒団式は、一方の団体では会場の飾り付けから記念品までかなり準備が大変でお金もそれなりにかけているのに対し、もう一つの団体では記念品は手作りの色紙だけという準備もお金もあまりかけないスタイルでした。
団体によって卒団式のスタイルに違いはあるものの卒団生(6年生)の功績を讃え、保護者への感謝を伝える心温まる一大イベントです。
卒団式のスライドショー
卒団式のプログラムは、卒団生の表彰、記念品の授与、卒団生からの言葉、在団生からの言葉、指導者や保護者からの言葉などで構成されています。
卒団式のスライドショーは、余興の一つであり、近年では定番のプログラムです。
それまでの卒団生の活躍を納めた写真などを動画にして上映するのが「卒団式のスライドショー」です。卒団生の成長を映像にまとめるので卒団式でも一番盛り上がる余興だと言えます。
卒団生だけでなく、卒団生の保護者も子どもの成長を振り返るスライドショーは涙を流す保護者が続出することも。
どんな内容のスライドショーにするかで会場の反応は変わりますが、盛り上がることは間違いないのでぜひ取り入れたいプログラムではあります。
このスライドショー作成は専用ソフトを使って作業することが必要で作成が大変というイメージからなかなか作り手がいないというのが実情です。
スライドショー作成のコツ
わたしは実際に、2024年2月の卒団式用にスライドショーを作成しました。
初めてのことでインターネットで作成方法等を検索しながら構成を考えて作成したのでかなり時間がかかりましたが、卒団生はもちろんのこと在団生や卒団生の保護者もとても喜んでくれたので作成して本当に良かったです。
そこで、実際に作成した当事者だからこそわかる「卒団式のスライドショー作成のコツ」を紹介します。
なお、素人が調べながらスライドショーを作成したものですので、内容は初心者向けであくまでわたしはこんな感じてやったよーという内容ですのでご了承ください。
スライドショーの完成度を決めるのは曲選び
はじめに、スライドショーの完成度は曲選びで決まります。
曲に乗せて写真をスライドさせて動画にするスライドショーは、なんと言っても重要なのが曲選びです。どのような曲をBGMにするかでほぼ完成度が決まります。写真や構成が素晴らしくても曲がイメージに合わなえれば台無しになってしまいます。
スライドショーで何を伝えたいか? という点からイメージに合う曲を選びましょう。
スライドショーの時間の目安は10分
卒団式のスライドショーは10分前後で作成するのが一般的なようです。
わたしが作成したものは、3曲分のスライドショーを作成して15分程度の動画にまとめました。15分を超えると飽きて集中できないこともあるのでチームの状況に合わせて時間を設定すると良いでしょう。
過去に参加した卒団式ではスライドショーが30分超えで見ている子供達も飽きてしまったようです。また、内容も親から子、子から親へのメッセージの手紙を流すようなものが多かったです。
卒団生の人数が多い場合はスライドショーも長くなりがちですが、見ている方も飽きないように動画をところどころ入れるなど工夫が必要です。
スライドショーの構成を考えて写真を選ぶ
スライドショーの曲が決まったら、構成を考えながら写真を選びます。
構成というと難しく感じるかと思いますが、要するに「誰に何を伝えたいか」と考えるとわかりやすいと思います。
わたしの場合は、曲を3つ選んだので
- 1曲目…卒団生の勇姿(卒団生の紹介、卒団生が活躍している写真)
- 2曲目…在団生との絆(在団生の紹介、団員との複数人の写真)
- 3曲目…思い出の回想(思い出の場所、最後の大会のハイライト)
というような構成にしました。
写真の並べ方も1曲ずつ試合が始まって終わるまでをイメージしました。そうすると違う試合の写真でもなんとなくストーリーになっていき、最後の礼の写真を持ってくると曲の終わりとの区切りになって引き締まりました。
テーマやイメージを決めて写真を選ぶだけでもまとまりのあるスライドショーになりますよ。
また、保護者へのメッセージや指導者からのメッセージを取り入れるケースもあります。卒団生の幼少期の写真を入れると盛り上がるので、写真集めの時に保護者から写真を提供してもらうのもアリです。
いずれにしても、どのような内容のスライドショーにするかを決めてから素材集めをするのが効率的に作業できるので準備段階でもざっくりとした構成を作成しておきましょう。
写真を選ぶときのコツ
たくさんの写真からスライドショーに使う写真を選ぶのって大変ですよね。
そこで、写真を選ぶときのコツを紹介します。この方法は実際に卒団式等のスライドショーを作成しているプロの方のブログで紹介されていた方法を取り入れたものです。
一番のポイントは、写真はあらかじめカテゴリー分けをしてファイルに保存することです。
わたしは、実際に以下のように分けました。
- 卒団生個人の写真(ひとりで映っている、ひとりがメイン)
- 複数人の写真(卒団生や団員が複数人で写っている写真)
- 集合写真(全体の集合写真)
- 在団生個人の写真(今回は卒団生が少ないため在団生紹介も入れた)
- 指導者の写真
- 素材写真(ホームグランドの写真や道具、団旗、団幕、保護者など)
他にも、キメ写真(←ここぞというときの絶対入れたい写真)もあると良いかもしれません。
また、最後の試合については1試合のハイライト形式で動画作成したため上記のカテゴリではなく、時系列で1つのフォルダーに使用する写真をまとめました。
写真や動画撮影のポイント
個人ごとにフォルダーを作成して使用する写真を集めてみると、どうしても写真の枚数が偏りが出てきてしまいます。
チームの中心人物にはどうしても目が入って写真をたくさん撮影することがほとんどですが「卒団式のスライドショーを作成する」観点で写真を見ると、それでは不都合が出てきます。
ここからは、スライドショー作成に役立つ写真や動画撮影のポイントを紹介します。
ポジションに関係なく満遍なく撮影する
チームの中心選手や花形ポジションの選手は視線が集まるためどうしても写真が多めになります。
スライドショー作成のための写真撮影で気にかけるべきはあまり目立たない団員や控えの団員です。
たとえ試合に出れなくてもベンチで仲間を励ます姿や、練習する姿はスライドショーでは重要な写真になるので意識して撮影しましょう。
また、レギュラーメンバーであってもポジションによっては撮影する機会が少ない場合もあります。意識して満遍なく写真を撮影するよう心がけましょう。
試合だけでなく、練習風景も撮影する
試合となれば張り切って写真を撮ることも多いけれど、意外と練習風景を撮影する機会は少ないのでは?
スライドショーでは普段の練習風景も絵になります。また、練習ではかっこいいシーンだけでなくミスしたシーンや悔しい表情の写真も使用すると成長した卒団生を引き立たせる効果も期待できます。
チームのホームの練習場所がスライドショーに映るだけでも盛り上がりますよ。
オフショットも撮影する
試合のかっこいい写真だけでなく、試合の時の昼食や各種のイベントで試合の時と違った表情を浮かべる写真はとてもほっこりとするものです。
わたしがスライドショーを作成した時にはこのオフショットが少なくて本当に困ってしまいました。オフショットはスマホのカメラでも十分に撮影できるので、本格的なカメラを持っていない保護者の方もどんどん写真を撮って欲しいです。
試合ごとに集合写真を撮影する
わたしの息子が所属していたチームでは意外と集合写真がなく、スライドショー作成の時に何度も同じ写真を使い回しすることになってしまいました。
どうしても体調不良や他の習い事とかけもちの団員がいてなかなか団員全員の写真がなかったです。しかも毎試合写真を撮るということはしてなかったのでなおのこと…。
試合ごとの集合写真を並べていくだけでもスライドショーの見せ場ができるため意識的に集合写真を撮影しておくのがおすすめです。
保護者も指導者も全員が揃った時に恥ずかしがらず写真撮影をしておくことをお勧めします。
指導者や保護者も撮影する
保護者や監督コーチなどの指導者の写真は意外と見落としがちですが、スライドショーに数枚入れたい写真です。団員の写真は当然撮りますが、指導者や保護者はベンチ等にいるためなかなか写り込むことがありません。
1試合ごとに保護者や指導者の写真を撮影するようにすると、指導者と団員が写っている写真なども撮影できます。
指導者単独写真が少ないことが多く、あからさまにカメラを向けると撮影拒否されかねないので団員を撮影していると思わせてしっかりと指導者も撮影していきましょう。
わたしもスライドショー作成時に指導者の写真を探したところ後ろ姿ばかりで、たまたま撮影していた監督の声かけの動画があったのでそれを使用することになりました。
監督から卒団生へのメッセージを動画で撮影するのもおすすめです。ただし、シャイな指導者は撮影させてくれないかも?
素材写真も少しずつ集めよう
使用する道具などを撮影した写真はスライドショーでも数枚取り入れたい写真です。
例えば、団旗や団幕など。息子の場合は野球なので、バットやグローブが並べてある写真やボールの写真などが素材写真です。ホームベースの写真も雰囲気が出ます。
スライドショーのつなぎで使うことがあるので、枚数は必要ありませんがチャンスがあれば撮影しておきましょう。
動画も撮影する
スライドショーは曲に合わせて写真をスライドさせて見ていく動画です。
写真中心で問題はありませんが、写真だけだとメリハリがない印象になります。できれば、1曲に1〜2動画を取り入れると飽きずに最後まで見ることができます。
動画を撮影したからといってスライドショーに使えるかどうかはわかりませんが集合時の挨拶やチームの応援の声出しなどは動画で撮影しておくといいでしょう。
また、スライドショー用にメッセージを動画にするのもお勧めです。余興をあらかじめ撮影しておくのも楽しいです。
数秒の動画を入れるだけで楽しいスライドショーになるので、積極的に撮影してみてはいかがでしょうか。
スライドショー作成方法
スライドショー作成に必要なもの
スライドショー作成に必要なのは動画編集ソフトです。
ビデオカメラ購入時に無料提供されているものや有料のもの、パソコンに標準装備のものなどがあります。パソコンより作業が大変かもしれませんがスマホでも作成可能です。
わたしが実際に作成したスライドショーは、MacBookの標準アプリのiMovieで作成しました。加工できる機能が少ないからという理由でインターネット上では有料のソフトを使用して作成することがおすすめされていますが、iMovieでも十分満足のいくスライドショーができました。
もちろん、写真や曲のデータも準備が必要です。また、スライドショーをデータ化してプレゼントする際はDVDなどの記録媒体なども必要です。
スライドショー上映時に必要な道具も確認しておく
初めて作成される方が見落としがちなのが、スライドショー上映時に必要なコード類の確認です。
例えばプロジェクターで映すのか、テレビに繋いで映すのか。DVDなどに焼いてそれを流すのか、パソコンを直接つなぐのか。
会場が決まっていない場合もありますが、会場が決定した時点でどのように上映方法を早めに決めておきましょう。
わたしも実際にパソコンをテレビに繋いで映すためのケーブルを直前で購入することになり、間に合うかドキドキものでした。ちなみに、コード類はアマゾンが安いので早めにアマゾンで購入するのがおすすめです。
曲に合わせて写真を並べる
スライドショーの曲に合わせて写真が変わるように秒数を調整すると動画のクオリティが高くなります。
1枚の写真につき、4秒〜5秒くらいだとじっくりと写真が見れます。キメ写真や印象的なものであれば7秒くらいにするなどメリハリがあると全体が引き締まります。
卒団生が多い場合は、じっくり見せる写真と、3秒程度で多くの枚数を見せる流しの写真を組み合わせるといいと思います。
写真中心のスライドショーもいいのですが、1部だけでも動画があるとすごく盛り上がります。例えばスライドショーのラストで全員が集合してグラウンドに挨拶する動画や、スライドショー用に帽子を脱ぎ捨てて空に向かって投げる動画などを撮影しても面白いです。
また、スライドショーでは曲の歌詞に沿った写真選びをすると完成度がグッと上がります。
友情を歌った曲ならチームのメンバーとの写真、卒業のテーマの曲であれば成長や別れといったシーンが連想されるような写真を使うなど。スライドショー作成のコツでも紹介した通り、大まかな構成や何を伝えたいかなどを考えながら写真を決めるのがポイントです。
曲のつなぎやメッセージはシンプルがいい
動画編集ソフトは色々な機能があり、写真との繋ぎをボカしたりすることもできますが初心者でやりがちなのがその機能の多用です。
わたしも実際に作成してみて色々試してみたのですが、最終的にはシンプルがベストでした。
センスのある人は違うのかもしれませんが、写真の上に歌詞やメッセージを入れたら写真の邪魔をしてしまったり言葉がイマイチだったりでしっくりこなかったため、余計な言葉は入れないように写真のみにしました。
曲の繋ぎ目や構成が変わる時にはエフェクトを入れたり、メッセージを言葉で入れるときは黒背景に白文字を使用してシンプルに言葉だけのスライドにしたところかなり、まとまりができました。
以前チームで作成した動画を見せてもらえる場合は、どのような構成になっているかなど参考にしてもいいですね。前年のスライドショーに親へのメッセージなどが組み込まれている場合は注意してください。もしなくしてしまった場合は、前年と同じようにメッセージを待っていた保護者からクレームが来る場合もあります。卒団式のプログラムの中で手紙を読み上げるなど別の方法も考えられますので卒団式の準備段階でその辺りもしっかり話し合っておくと安心ですね。